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七夕の食べ物と言えばそうめん!その由来はあるお菓子にあった!【日本の風習】

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暑い夏といえば「そうめん」の季節ですね。

夏に食べる風習になっている「そうめん」ですが、

  • そうめんは七夕の行事食であること
  • そうめんの由来中国から伝わったお菓子にあること

みなさんはご存知でしょうか。

そうめんの由来となったお菓子とは索餅さくべいというお菓子です。

 

こちらの記事では

  • 索餅について
  • 索餅がそうめんになるまでの変遷

についてお伝えします。

 

 

七夕の食べ物そうめん。その由来は“索餅さくべい”というお菓子にあった

五節句の1つである七夕の行事食は「そうめん」です。

夏にお馴染みのそうめんですが、このそうめんの由来は中国から伝わった「索餅さくべい」というお菓子にありました。

この索餅は奈良時代に中国から伝わってきたものです。

 

索餅

写真引用:そうめんの由来「索餅(サクベイ)」とは-コトバンク

 

醍醐だいご天皇の時代に宮中儀式・作法についてまとめた「延喜式えんぎしき」には索餅が

  • 旧暦7月7日の七夕しちせきの儀式に供え物の1つとして供えていた

ことが記載されています。

 

[索餅]平安時代の作り方&使われ方

 小麦粉や米粉を水で練り、塩を加え縄状にする

          ↓

    • 乾燥させて夏の保存食
    • 茹でてひしおや味噌、酢をつけて食べる
    • 揚げ菓子として食べる
    • 宮中行事に使用

 

索餅は小麦粉と米粉を練って、縄のように細長くねじって作ります。

そのため別名「麦縄」むぎなわとも呼ばれています。

上に紹介した写真を見るとツイストドーナツのようにも見えますね。

この索餅がそうめんの原型になったのです。

 

 

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そもそも索餅は無病息災を祈うお菓子だった

先ほども書いたように、索餅は中国で生まれたお菓子です。

この索餅が生まれたきっかけは厄除け、無病息災の願いからでした。

 

索餅が生まれるまで
中国の帝の子どもが7月7日に亡くなる。その後、その子どもの魂が鬼となり熱病を流行らせる

子どもが好きだった索餅を供えることで、鬼を鎮め熱病がなくなる

厄除け、無病息災として7月7日に食べられるようになる

 

この影響から日本でも、旧暦7月7日の七夕の儀式で索餅が供えられるようになりました。

そもそも五節句は季節の変わり目で、無病息災と邪気を払うための日。

五節句の意味合いと中国の行事が合致して、索餅が取り入れられるようになったのですね。

星空

 

索餅は自宅でも簡単に作ることが出来ます。

参考までにレシピを掲載します。

材料(4人分)

  • 小麦粉(薄力粉)…250g
  • 牛乳…50ml
  • 卵…2個
  • 砂糖…40g
  • 油…大さじ1
    1. 小麦粉と砂糖をボールに入れて混ぜ合わせる。
    2. 別のボールに卵を割り入れ、はしでかきまぜて牛乳を入れてさらによく混ぜる。
    3. (1)のボールに(2)を流し入れ、だまがなくなるまで手でよくこねる。
    4. 表面がなめらかになったら油を加えて、さらにこねる。ラップをして、30分間ねかせる。
    5. 生地をだいたい3等分に手でちぎる。まな板の上に、小麦粉(分量外)を薄くひき、のし棒で15cmぐらいにのばす。
    6. ナイフでひも状になるように切り、手で20cmぐらいになるまで転がしながらのばす。
    7. ひもの端を片方の手で押さえて、もう一方をねじっていく。
    8. ひもの両端を持ち上げて、縄状にねじり合わせる。
    9. 鍋に油(分量外/適量)を入れて熱し、揚げる。浮き上がり、きつね色になってから焦げないうちに取り出す。
    10. 竹串で刺し、棒に生地が付かなければできあがり。

引用元:地主神社ホームページ(索餅のレシピ)

 

先ほど写真で紹介したように、イメージはドーナツのようなお菓子です。

小さなお子さんがいる家庭は、七夕の日に索餅を一緒に作ってみるのも楽しそうですね。

 

 

索餅がそうめんに変化するのは「七夕伝説」が絡んでいた!

そうめん

お菓子としてもともと入ってきた索餅は後にそうめんになっていきます。

 

索餅には2つの食べ方があります。

  • お菓子
  • 乾燥して保存食

2つ目の乾燥させた索餅がそうめんの原型になっています。

そこには七夕伝説が関わってきます。

 

日本で7月7日の話といえば「彦星織姫の話」ですよね。

今の日本の七夕行事の原型も中国から入ってきました。

 

日本の七夕行事ができるまで
[七夕伝説]

彦星織姫は年に一度7月7日だけ会うことができる

[中国の行事]

織姫は機織りが上手だったと言われ、織姫にあやかり機織りの上達を祈願し、針や糸を供える行事が行なっていた

中国から日本に情報が入ってくる

七夕伝説&中国で行われている行事から…

    • 7月7日の七夕に良縁祈願
    • 願い事を書いて笹の葉に吊るす
    • 小麦 = 毒を消す = 健康祈願 = 糸に見立てたそうめんを供える = 七夕の行事食となる
    • (裁縫上達を祈り)糸に見立てたそうめんを供える

  • 日本版七夕行事が生まれる

「中国から伝わってきた七夕伝説」と「それに伴う行事」が日本流にアレンジされ「日本版七夕行事」が誕生。

その1つに「そうめん」が取り入れられました。

 

そうめんは奈良平安時代から一般的に食べられてきたのではなく、宮中行事や寺院などで特別な料理として食べられてきました。

一般的に庶民も食べるようになったのは、江戸時代になってからです。

 

そうめんの普及向上を目指し、1982年から7月7日は「そうめんの日」にも制定されました。

年中食べることが出来るそうめんですが、7月7日の食べ物になっている理由には七夕伝説も絡んでいたのです。

 

 

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お菓子である索餅が七夕の食べ物(そうめん)のベースだった | まとめ

夏の風習となっているそうめん。

そうめんにはこれまで述べてきたように

  • 索餅というお菓子があった
  • 索餅、そうめん共に無病息災を願ったお菓子(食べ物)だった
  • 索餅から生まれたそうめんには七夕伝説も絡んでいた

という背景があったことをお伝えしました。

 

7月7日は五節句の1つです。

節句は季節の変わり目で邪気を払い五穀豊穣、無病息災を祈る日。

7月7日は彦星織姫の七夕伝説・索餅とそうめんの関係を思い出して、そうめんをいただくのもいいですね。

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